



仕事や生活と支援を両立する、
続けることができる支援の仕組み
一般社団法人 Heart Care Salon木洩れ日は神奈川県横浜市でがん患者家族、遺族の寄り添い支援活動をされています。活動されている理事の方は皆さん、がんで大切な家族を亡くされた遺族です。同じつらく悲しい気持ちを乗り越えた方たちだからこそ、この活動につながっていると思います。がん患者、遺族の寄り添い支援をしている非営利団体の代表の石毛さんと澤さんにお会いしました。石毛さんも澤さんもご主人を亡くされたご遺族です。
最愛の方を亡くされた死別による悲嘆(グリーフ)は、孤独感や絶望感、不安を引き起こします。また睡眠障害や食欲喪失、体力低下など、身体的な症状が現れたり、日常生活や行動パターンが変わったりする方も少なくないのです。しかし、グリーフケアを受けることによって、遺族は「ショック期」「喪失期」「閉じこもり期」「再生期」の4段階のプロセスを経て、少しずつ回復へ向かうのだそうです。
石毛さんの場合は家族をがんで亡くされたあと長く悲嘆にくれる日が続き、遷延性悲嘆症と診断を受け、治療から「再生期」を迎え、55歳で大学院へ進学された経歴をお持ちです。自らを取り戻し飛躍されている姿に誰もが勇気づけられるはずです。
皆さんそれぞれに本職を持ちながらフルタイムで働いていらっしゃるので常設ではありませんが、リアルなお話し会やオンライン分かち合いの会、「note」のブログ更新など活動も多彩です。また、首都圏なので場所が固定されると、近くの人しか来られないということが難点だと話されていました。一度やってみて次につなげていく、現時点では社会貢献の一つとして続けていくことを目標としているとおっしゃっていて、ご主人のことも活動の中で思い出し、生き続けているとの言葉が印象的でした。
そんな木洩れ日さんが次の企画として、グリーフケアに関するショートムービーを制作するプロジェクトを始動しました。グリーフケア(悲嘆のケア)という言葉や概念は、世の中にはまだまだ浸透していません。映像作品を通して、沢山の人にグリーフケアの事を知って貰い、辛い経験をした人に寄り添うことが当たり前の世の中になって欲しい、病的な悲嘆で苦しむ人を減らしたいとの願いがそこにあります。
取材ノート
元ちゃんハウス 任田 和子 管理栄養士

活 動
「相談」
がん患者ではなく、ケアをする家族や遺族を対象に、その人の心の内を受け止め、不安や辛さに寄り添い、孤りにしない、いつでも、なん度でも話をすることができる相談の場を設けています。
・リアルなお話し会 季節開催。横浜市内や東京の地区にある公共のスペースなどで開催。ハンドマッサージやアートセラピーなどの癒しにも取り組んでいます。
・オンライン分かち合いの会 毎月開催。「ご家族の会」と「ご遺族の会」に分けてそれぞれオンライン(Zoom)で開催。メールでの相談にも対応しています。
「グリーフケアの啓発」
がん患者の家族や遺族が孤立することなく適切な支援を受けることができる社会の実現を目指してさまざまな啓発活動に取り組んでいます。
・note インターネット上のメディアプラットフォーム「note」で〝メンバーが交代で自らの体験やグリーフケアの知識などさまざまな情報を発信しています。
・映画 グリーフケアという考え方を広く世に知らしめたい…、拡散力のある映像を通して社会に発信する「がん遺族の想いで描く共感ムービー制作プロジェクト」にクラウドファンディングでの支援をもとに取り組んでいます。
これまでの沿革
がんの家族を看病の末に亡くした後に「遷延性悲嘆症」という病名の辛い日々を送ることになった石毛郁子さん。その原体験をもとに家族や遺族への寄り添いの必要性を強く認識するとともに、経験者である事の大切さを感じます。一念発起し55歳で大学院へ入学し社会起業学を学びます。2024年9月、同じ経験と志を持つ5人の仲間と共に同じような思いで苦しんでいる家族や遺族を支援をする一般社団法人を設立しました。
体制・運営
一般社団法人としての体制で運営。構成するメンバーは全員ががんで家族を亡くした遺族です。多くのメンバーは他にも仕事を抱えていることから、活動にはボランティアベースで参加。それぞれに持ち回りで役割を分担し、各人が無理をしないペースで続けられることを大切にしています。運営資金は一般会員と賛助会員からの年会費と寄付です。
一般社団法人 Heart Care Salon 木洩れ日について
住所:〒223-0063 神奈川県横浜市港北区
ホームページ https://www.hcs-komorebi.org/
お問い合わせ hcs-komorebi@m00.itscom.net

